顎関節症


顎関節症とは?
顎がいつもより動かしにくくなったり、顎を動かした際に顎の関節や筋肉に痛みを伴ったり、変な音が鳴ったりすることがあります。顎関節症にもタイプがあり、口を開ける時や何かを噛む時に痛みが走ったり、関節円板というクッションが前方にズレて音が鳴ることがあります。
また、治療をせずそのままにしてしまうと、顎の痛みだけにとどまらず、口を大きく広げられなくなったり、顎の筋肉の緊張により周りにある側頭筋、咬筋、胸鎖乳突筋にも力が入ってしまいます。その影響により、こめかみ辺りに頭痛や、頬の痛み、肩こりにも繋がることがあるため、注意が必要です。
顎関節症の根本原因は?
顎関節症の根本的な原因として、歯ぎしりがあります。寝ている間に強く歯をかみ合わせてしまうことで筋肉に力が入り、緊張した状態になります。それが続くと、起きている時でも顎に力を入れていなくても、常に緊張した状態となり、顎が痛むことがあります。
他には、日常生活に関係する原因としてストレスがあります。人間関係や仕事、緊張する場面などでストレスを感じると、体に力が入ってしまい、それが筋肉の緊張につながり、痛みが出てしまうこともあります。また、デスクワークやスマホの長時間の操作でも、同様に筋肉が長時間緊張したままの状態が続き、痛みに発展するケースもあります。
こんなお悩みはありませんか?
音が出る
クッションとしての作用を持つ関節円板がズレてしまうことで、顎を動かした時に【カクッ、ゴリッ】といった音が鳴ることがあります。
口が開きづらい
最初の状態からさらに悪化することで、普段よりも口を広げにくくなり、無理に広げようとすると痛みが生じることがあります。
頭痛
こめかみ辺りにある筋肉(側頭筋)が顎の筋肉による緊張で力が入ってしまい、口を開こうとしたときに痛みを感じることがあります。
肩の痛み
顎の筋肉の緊張が原因で部分的に繋がっている肩の筋肉にも緊張が生じ、痛みを感じることがあります。
頬の痛み
咬筋は耳の前に位置する筋肉で、噛むとポコっと出る特徴があります。この筋肉が炎症を起こしている状態では、痛みが生じることがあります。
顎関節症に対する当院の考え
当院では、顎関節症への施術として、ドライヘッド矯正や鍼施術をおすすめしております。顎関節症の痛みの原因としては、ストレスや姿勢の悪さからくることもあります。また、「食事の時に片方だけで噛む癖がある」や「姿勢が悪く、顎が突っ張っている」なども原因の一因と考えています。そのため、当院では顎にかかる負担を軽減することに重点を置いています。
マウスピース治療や薬物治療、電気治療、温熱治療などでは、日々の癖を改善することは難しいことがあります。当院では、痛みを軽減することだけではなく、正常な状態に戻す施術を行い、再発しないようにすることを目指しています。
顎関節症はなぜ起こるのか?
顎関節症の原因はさまざまで、複数の要因が重なり合ってさまざまな症状が現れることが多いです。主な原因としては、噛み合わせの異常、食いしばり、歯ぎしり、急激なストレス、唇や頬の内側を噛む癖、頬杖、うつ伏せ寝、不良姿勢、大口を開けて硬いものを噛む、左右どちらか一方だけで噛む癖、睡眠障害(ストレスで眠れない)、顔面打撲や事故による外傷などが挙げられます。来院される方の多くは、日常の癖やストレスによる睡眠不足が原因とされています。
精神的なストレスは顎周りの筋肉を緊張させ、噛み合わせがアンバランスになり、間違った方向に力が加わり顎関節に負担をかけてしまいます。このように、日常生活のさまざまな場面から顎関節症の原因が生まれることがあります。
顎関節症を放っておくとどうなるのか?
顎関節症を放置しておくと、ズレが大きくなり、痛みや違和感が激しくなることがあります。また、顎の機能が弱くなり、口が開かなくなったり、顎が外れるといった症状が現れることもあります。この状態では、強い痛みによる苦痛はもちろん、食事や会話にも支障をきたすことがあります。さらに、日常生活が困難になる可能性もあります。
その他にも以下のような症状が現れることがあります。
・全身の痛み(頭痛、肩こり、背中の痛み、腰痛)
・めまい、耳鳴り、難聴
・目の疲れ、充血
・鼻詰まり
・歯や舌の痛み
・味覚の異常、口の渇き
・呼吸困難、四肢のしびれなど
このように多くの症状が出ることがありますので、早期に施術を受け、お身体を大切にすることが大切です。
顎関節症に効果的な当院の施術メニューは?
ドライヘッド矯正と鍼施術の2つがおすすめです。
【ドライヘッド矯正】
顎関節症の原因となっている咀嚼筋を中心に手技でほぐしていく施術となります。顎関節は主に、咀嚼筋や靭帯によって関節が支えられており、それらの緊張が原因で関節内の痛みが発生することがあります。筋肉の緊張を取り除くドライヘッド矯正はとてもおすすめです。その他にも、頭痛や噛み合わせの軽減が期待できます。
【鍼施術】
顎関節周りに鍼を刺して筋肉の血流を促進し、痛みの軽減が期待できます。また、顎関節症を発症されている方の多くは、肩こり、頭痛、耳鳴りを併発していることが多く、それらの軽減も併せて行うことが大切です。
その施術を受けるとどう楽になるの?
顎関節症を引き起こしている咀嚼筋、主に咬筋や側頭筋の緊張を、ドライヘッド矯正では手技で、鍼施術では鍼を使用して、顎関節周りの咀嚼筋の筋緊張を緩和し、血流を促進することが期待できます。これにより、口を閉じるときや開けるときの痛み、雑音、違和感の軽減が期待できます。
また、顎関節症はストレスや噛み合わせ不全が原因で、歯ぎしりや頭痛、耳鳴り、睡眠不足などを引き起こすことが多くあります。これらの軽減のため、リラックス効果もあるドライヘッド矯正はおすすめの施術となります。
鍼施術では、自律神経を整える効果が期待でき、ストレス緩和や睡眠不足の軽減につながるため、おすすめの施術です。
歯ぎしりや、咀嚼時の痛みなどは顎関節症が原因であることも多いため、少しでもお悩みの方はぜひご相談ください。鍼が苦手な方でも、ドライヘッド矯正の手技をぜひお試しください。
顎関節症を軽減するために必要な施術頻度は?
人の体は、その日施術を行っただけでは即時の効果しか得られず、根本的な改善にはつながりません。良い状態をどれだけ維持できるかが、症状の軽減のスピードに影響を与えます。また、症状が安定してきた段階でも、予防のために通院を続けていただくことが、さらに効果が期待できる方法です。
理想的なペースは週に2回、最低でも週に1回を目安にご来院ください。このペースを12〜24週続けることで、顎関節症の軽減が期待できます。